松茸とは?旬はいつ?香りや味・おいしい食べ方と国産松茸の特徴を解説

秋の味覚の代表格といえば、松茸を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
スーパーや百貨店などに松茸が並び始めると、「もう秋なんだな」と感じます。
とはいえ、国産松茸となるとなかなかのお値段。
わが家では、今や松茸など高値でもってのほか……という状態です(笑)。
ところが、私が子どものころは、父の友人が松茸を持ってきてくださることがありました。
今考えると、とてもぜいたくな話ですよね。
当時はそこまでありがたみが分かっていなかったと思いますが、大人になって松茸の値段を見るようになると、「あの松茸、貴重だったんだなあ」と思います。
では、そもそも松茸とはどんなきのこなのでしょうか。
旬の時期や独特の香り、味、国産松茸の特徴など、知っているようで意外と知らないこともあります。
この記事では、松茸の基本から、おいしい食べ方、下処理や保存方法まで分かりやすく紹介します。
- 松茸とはどんなきのこ?
- 松茸はどこに生える?
- 松茸はなぜ松の近くに生えるの?
- 松茸の旬はいつ?
- 松茸がおいしい時期は9月・10月・11月のいつ?
- 松茸の旬が短いのはなぜ?
- 国産松茸の主な産地は?
- 京都も松茸で知られている?
- 松茸はどんな味?
- 松茸はどんな香りがする?
- 松茸の香りの成分は?
- 松茸は香りが強いほどおいしい?
- 「香り松茸、味しめじ」とはどういう意味?
- 松茸はかさが開いているものと閉じているもの、どちらがいい?
- 松茸は生で食べられる?
- 松茸のおいしい食べ方は?
- 焼き松茸は香りと食感を楽しめる
- 松茸ご飯なら少ない松茸でも楽しみやすい
- 土瓶蒸しは松茸の香りを楽しむ料理
- 松茸のお吸い物も香りを楽しみやすい
- 今では「松茸風味のお吸い物」で秋の気分を味わうことも(笑)
- 子どものころにもらっていた松茸はどこから来た?
- 松茸は「味」だけでなく季節まで楽しむ食材
- 国産松茸の特徴とは?
- 国産松茸はなぜ高い?
- 松茸は人工栽培できないの?
- 松茸は毎年同じ場所に生える?
- 松茸が採れる場所は秘密にするって本当?
- 松茸山とは?
- 松茸山の「権利を買う」「山を借りる」とは?
- 父の友人からもらっていた松茸も松茸山のものだった?
- 昔は松茸が今より身近だった?
- 松茸が減ったのはなぜ?
- 松茸が生える山は手入れが必要?
- 松茸狩りは勝手に山へ入ってもいい?
- 国産松茸と外国産松茸の違いは?
- 外国産松茸はどこの国から来る?
- 外国産松茸はおいしくない?
- 国産松茸と外国産松茸は香りが違う?
- 国産松茸を選ぶときのポイント
- 大きい松茸ほど高級なの?
- 松茸の「つぼみ」と「開き」の違いは?
- 高い国産松茸は何本買えばいい?
- 松茸は高くても売れるのはなぜ?
- 昔も松茸は高級品だった?
- 今では松茸の値段を見るだけになってしまった(笑)
- 松茸の値段には自然相手の難しさも含まれている
- 国産松茸が手に入ったら大切に食べたい
- 松茸の下処理はどうする?
- 松茸は洗う?洗わない?
- 松茸の土はどうやって落とす?
- 松茸の石づきはどこまで切る?
- 松茸のかさの内側も洗う?
- 松茸は手で裂く?包丁で切る?
- 焼き松茸のおいしい食べ方
- 焼き松茸はどちらから焼く?
- 焼き松茸には何を付ける?
- 松茸ご飯の作り方
- 松茸ご飯は具を増やしすぎないほうがいい?
- 松茸ご飯はだしを濃くしすぎない
- 松茸ご飯は冷めてもおいしい?
- 松茸のお吸い物の作り方
- お吸い物はふた付きの器で出すと香りを楽しめる
- 土瓶蒸しとはどんな料理?
- 土瓶蒸しの正しい食べ方は?
- 松茸を天ぷらにしてもおいしい
- 松茸はすき焼きにも合う
- 松茸の茶碗蒸しもおすすめ
- 松茸の香りを逃さないためのポイント
- 松茸は加熱しすぎるとどうなる?
- 松茸に合う調味料は?
- 国産松茸が少ししかないときは何を作る?
- 松茸一本でも家族で楽しむなら松茸ご飯が便利
- 松茸料理はシンプルなほうがぜいたくに感じる
- 高い松茸ほど失敗したくない
- 本物の松茸を食べる機会が減ったからこそ香りが印象に残る
- 松茸の保存方法は?
- 松茸は常温保存できる?
- 松茸を冷蔵保存する方法
- 松茸は洗ってから保存する?
- 松茸は冷凍保存できる?
- 松茸を冷凍する方法
- 冷凍松茸は解凍してから使う?
- 冷凍した松茸はいつまで食べられる?
- 松茸が傷んでいるとどうなる?
- 松茸に白いものが付いているけどカビ?
- 松茸に虫がいることはある?
- 松茸に虫がいたら食べられない?
- 松茸の虫出しはどうする?
- 松茸はどこで買える?
- 松茸をもらったら最初にすることは?
- 松茸についてよくある質問
- 松茸は昔より遠い存在になったけれど、やっぱり特別な秋の味覚
- 子どものころには分からなかった松茸のありがたさ
- わが家では今や松茸風味のお吸い物で秋を楽しむ(笑)
- まとめ
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松茸とはどんなきのこ?

松茸(マツタケ)は、秋を代表する食用きのこのひとつです。
名前に「松」と付いているとおり、アカマツなどの林で見つかることが多く、独特の強い香りを持っています。
しいたけやしめじ、えのきだけなどは一年を通してスーパーで手軽に購入できますが、松茸は同じようにはいきません。
人工的に安定して大量生産することが難しく、自然環境の中で発生するものが中心だからです。
その希少性と独特の香りから、日本では昔から秋の高級食材として珍重されてきました。
松茸はどこに生える?
松茸というと、「松の木から生えてくる」と思っている人もいるかもしれません。
実際には松の木そのものから生えるのではなく、地面から発生します。
松茸はアカマツなどの生きた樹木の根と関係を持ちながら育つ「菌根菌」と呼ばれるタイプのきのこです。
落ち葉や腐葉土が厚く積もった場所ならどこでも生えるわけではなく、松茸が発生するには適した環境が必要です。
このあたりが、家庭で栽培しやすい一般的なきのこと大きく違うところです。
松茸はなぜ松の近くに生えるの?

松茸は、アカマツなどの根と共生して育ちます。
土の中で樹木の根と菌糸が関係を持ち、お互いに影響し合いながら生育しています。
そのため、「松茸だけを畑に植えて育てる」というような単純な栽培が難しいのです。
松茸が高価になる理由はいくつもありますが、こうした生育の難しさも大きく関係しています。
松茸の旬はいつ?
松茸は秋が旬のきのこです。
国産松茸は一般的に9月~11月ごろに出回ります。
ただし、日本は南北に長いため、松茸が採れる時期は地域によって異なります。
気温や標高、その年の天候によっても発生時期は変わるため、「毎年この日から旬」というものではありません。
早い地域では秋の初めごろから出始め、気温の低下とともに産地が移っていくイメージで考えると分かりやすいでしょう。
松茸がおいしい時期は9月・10月・11月のいつ?
「秋が旬」といっても、3か月近くあると、いつ食べればよいのか迷いますよね。
松茸は産地によって収穫時期が違うため、一概に「10月が一番おいしい」と決めることはできません。
その地域で松茸が出始める時期が、ひとつの目安になります。
国産松茸を購入したい場合は、産地と入荷時期を一緒に確認するとよいでしょう。
松茸の旬が短いのはなぜ?
松茸は自然の気温や雨などの影響を受けながら発生します。
そのため、その年の天候によって収穫量が変わることがあります。
「今年は松茸が多い」「今年は少ない」といった話が毎年のように出るのも、このためです。
スーパーで一年中安定して並ぶ栽培きのこと違い、自然条件に左右されやすいところも松茸の希少性につながっています。
国産松茸の主な産地は?
松茸は日本各地で採れますが、産地として知られている地域があります。
代表的な産地として名前が挙がることが多いのが、長野県や岩手県、京都府、兵庫県、岡山県、広島県などです。
ただし、収穫量は年によって大きく変動します。
「有名な産地だから毎年たくさん採れる」とは限らないところも、天然の松茸ならではです。
京都も松茸で知られている?
京都にも松茸と関わりの深い地域があります。
特に丹波地方は、松茸の産地として昔から知られてきました。
京都に住んでいる私にとっても、「丹波松茸」という名前には高級な秋の味覚というイメージがあります。
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ただ、同じ京都に住んでいるからといって、国産松茸が気軽に食卓へ上がるわけではありません。
少なくとも現在のわが家では、値段を見ると「今日は松茸にしよう」と気軽に買える食材ではなくなっています(笑)。
松茸はどんな味?
松茸については「香り松茸、味しめじ」という言葉があります。
この言葉からも分かるように、松茸の大きな魅力は味だけではなく香りにあります。
もちろん松茸そのものにも旨みや歯ごたえがありますが、しいたけのように強い旨みだけを楽しむというより、独特の芳香と食感を含めて味わう食材です。
噛むとほどよい弾力があり、シャキッとした歯ごたえを感じられます。
松茸はどんな香りがする?
松茸の最大の特徴といってもよいのが、独特の香りです。
ほかのきのことは違う、どこか土や森を思わせるような香りの中に、松茸特有の芳香があります。
この香りを生かすため、松茸料理では濃い味付けを避けることが多くあります。
焼き松茸、お吸い物、土瓶蒸し、松茸ご飯など、松茸の香りを楽しめる料理が定番なのも納得です。
松茸の香りの成分は?
松茸の特徴的な香りには、複数の香気成分が関係しています。
その代表として知られているのがマツタケオールなどです。
一つの成分だけで松茸の香りができているわけではなく、複数の成分が組み合わさって、あの独特の香りを作っています。
松茸を調理するときに「香りを逃さないこと」が大切にされるのも、松茸らしさを楽しむうえで香りが重要だからです。
松茸は香りが強いほどおいしい?
松茸は香りが大きな魅力ですが、「香りが強ければ強いほど必ずおいしい」と単純に決められるものではありません。
鮮度や大きさ、かさの開き具合などによって、香りや食感の印象は変わります。
また、松茸の香りそのものにも好みがあります。
松茸好きの人にとっては秋を感じるごちそうの香りですが、食べ慣れていない人には独特に感じることもあるでしょう。
「香り松茸、味しめじ」とはどういう意味?
「香り松茸、味しめじ」は、きのこの特徴を表す有名な言葉です。
松茸は香りを楽しむきのこ、しめじは味のよさを楽しむきのこという意味で使われます。
ただし、ここでいう「しめじ」がスーパーで一般的に売られているブナシメジをそのまま指しているとは限りません。
このことわざを「スーパーのブナシメジのほうが松茸よりおいしいという意味」と受け取るのは少し違います。
大切なのは、昔から松茸といえば香りが高く評価されてきたということです。
松茸はかさが開いているものと閉じているもの、どちらがいい?
松茸を見ると、かさがしっかり閉じているものと、開いているものがあります。
一般に、かさがまだ開いていない若い松茸は身が締まり、歯ごたえを楽しみやすいとされます。
一方、かさが開いてくると香りを感じやすくなる場合があります。
そのため、単純に「開いているからダメ」というわけではありません。
焼いて食感を楽しみたい、松茸ご飯で香りを楽しみたいなど、料理によって選ぶのもひとつの方法です。
松茸は生で食べられる?
松茸は、基本的には加熱して食べるのがおすすめです。
天然のきのこには土や汚れが付いていることがありますし、虫が入り込んでいる場合もあります。
また、生食を前提として販売されているとは限りません。
焼く、蒸す、炊く、汁物にするなど、加熱して松茸の香りと食感を楽しみましょう。
松茸のおいしい食べ方は?
せっかく松茸が手に入ったなら、香りを生かした料理にしたいですよね。
代表的な食べ方には次のようなものがあります。
- 焼き松茸
- 松茸ご飯
- 土瓶蒸し
- お吸い物
- 天ぷら
- 茶碗蒸し
- すき焼き
松茸そのものをシンプルに楽しみたいなら、焼き松茸は代表的な食べ方です。
家族みんなで楽しみたいなら、少ない量でもご飯全体に香りを広げられる松茸ご飯も向いています。
焼き松茸は香りと食感を楽しめる

焼き松茸は、松茸をシンプルに味わいたいときの定番料理です。
焼くことで香りが立ち、松茸独特の歯ごたえも楽しめます。
すだちなどの柑橘を少し搾ったり、塩をほんの少し添えたりする食べ方があります。
濃い味を付けすぎず、松茸そのものの香りを楽しむのがポイントです。
松茸ご飯なら少ない松茸でも楽しみやすい

家庭で松茸を食べるなら、松茸ご飯も人気の食べ方です。
松茸を食べやすい大きさに切ってお米と一緒に炊くことで、ご飯にも香りが広がります。
高価な国産松茸を何本も用意するのは難しくても、松茸ご飯なら家族で分けて楽しみやすいのがよいところです。
味付けを濃くしすぎると松茸の香りが分かりにくくなるため、だしや醤油を使う場合も松茸を生かす味付けを意識するとよいでしょう。
土瓶蒸しは松茸の香りを楽しむ料理

松茸料理として忘れてはいけないのが土瓶蒸しです。
松茸のほか、鶏肉や魚介などをだしとともに土瓶で蒸し、香り豊かな汁を楽しみます。
具材だけを食べるのではなく、松茸の香りが移っただしまで味わえるところが魅力です。
すだちなどを添えると、爽やかな香りも加わります。
松茸のお吸い物も香りを楽しみやすい

松茸とだしを合わせたお吸い物も、定番の食べ方です。
汁物なので、ふたを開けた瞬間にふわっと広がる香りも楽しめます。
松茸は味だけではなく香りを楽しむ食材だからこそ、お吸い物との相性がよいのでしょう。
今では「松茸風味のお吸い物」で秋の気分を味わうことも(笑)
子どものころには、父の友人から松茸をいただくことがありました。
ところが現在のわが家では、本物の国産松茸はなかなか手が出ません。
今では、松茸風味のお吸い物を飲んで「ああ、松茸の香り」と楽しむくらいです(笑)。
本物の松茸とはもちろん別物ですが、あの香りを感じると、なんとなく秋らしい気分になるんですよね。
昔はいただいた松茸を食べる機会があったのに、今では香りで楽しんでいる。
大人になってからのほうが、松茸がどれだけぜいたくな食材だったのかを実感しています。
子どものころにもらっていた松茸はどこから来た?
私が子どものころ、父の友人が持ってきてくださった松茸が、どの山で採れたものだったのかまでは分かりません。
ただ、当時は山の持ち主などから松茸が採れる山や区画の権利を得て、その期間に生えた松茸を収穫するような仕組みもあったと聞いた記憶があります。
もしかすると、父の友人からいただいていた松茸も、そうした松茸山で採れたものだったのかもしれません。
もちろん昔の話なので、今となっては確かめることはできません。
それでも、スーパーで国産松茸の値段を見るたびに、「子どものころは、ずいぶんぜいたくなものをいただいていたんだな」と思います。
松茸は「味」だけでなく季節まで楽しむ食材
松茸は、お腹いっぱい食べるための食材というより、香りや食感とともに秋を楽しむ食材なのかもしれません。
焼いたときの香り、土瓶蒸しのふたを開けたときの香り、松茸ご飯を炊いたときの香り。
料理によって楽しみ方は違いますが、どれも松茸の香りを大切にしています。
国産松茸は高価なので、家庭ではなかなか気軽に買えません。
だからこそ、もし手に入ったときには、濃い味付けで隠してしまうのではなく、松茸らしい香りと歯ごたえをじっくり楽しみたい秋の味覚です。
国産松茸の特徴とは?
松茸には国産だけでなく、海外から輸入されたものもあります。
スーパーや百貨店などで松茸を見ると、国産と外国産で値段が大きく違うことがありますよね。
国産松茸は、日本国内の山林などに自然に発生したものが中心です。
特に国産松茸で魅力とされるのが、独特の香りです。
秋の短い期間にしか出回らず、収穫量も自然条件に左右されるため、希少価値の高い食材となっています。
国産松茸はなぜ高い?
国産松茸の値段を見て、「どうしてきのこがこんなに高いの?」と驚いたことがある人も多いでしょう。
わが家でも、国産松茸となると値段を見ただけで、なかなか手が出ません(笑)。
国産松茸が高価になる背景には、いくつもの理由があります。
- 人工的に安定して大量生産することが難しい
- 自然環境に左右される
- 収穫できる時期が限られている
- 発生する場所が限られている
- 山の中で人が探して収穫する必要がある
- 年によって収穫量が大きく変わる
- 国産松茸を求める需要がある
スーパーで一年中買える栽培きのこのように、「必要な量を計画的に生産する」ということが難しいのです。
欲しい人が多くても収穫量を簡単に増やせないことが、価格が高くなりやすい大きな理由です。
松茸は人工栽培できないの?
「そんなに高いなら、しいたけやしめじのように栽培すればいいのでは?」と思いますよね。
ところが、松茸は人工的に安定して大量生産することが非常に難しいきのこです。
その理由のひとつが、松茸が「菌根菌」であることです。
松茸はアカマツなどの生きた木の根と共生しながら育ちます。
原木や培地を用意すれば比較的安定して生産できる種類のきのことは、生き方そのものが違います。
松茸の発生には樹木だけでなく、土壌や気温、水分などさまざまな条件が関係します。
そのため、現在でも天然物に大きく依存している食材です。
松茸は毎年同じ場所に生える?
松茸は、条件が合う場所で繰り返し発生することがあります。
松茸の菌糸が土の中で広がり、「シロ」と呼ばれる場所を形成しながら発生します。
そのため、松茸採りをする人にとって「どこに生えるか」という情報はとても重要です。
ただし、同じ山だからといって毎年同じ量の松茸が採れるわけではありません。
気温や雨量など、その年の自然条件によって発生量は変わります。
松茸が採れる場所は秘密にするって本当?
松茸について調べていると、「松茸が生える場所は人に教えない」という話を聞くことがあります。
松茸は限られた場所で発生する貴重な天然資源です。
一度場所が知られると採られてしまう可能性があるため、採取場所を大切な情報として扱う人がいるのも不思議ではありません。
また、松茸が生える山には当然ながら所有者や管理者がいる場合があります。
松茸を見つけたからといって、他人が管理する山へ勝手に入って採ってよいわけではありません。
松茸山とは?
「松茸山」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
一般には、松茸が発生する山林や、松茸の収穫を目的として管理されている山などを指して使われます。
松茸山では、松茸が発生しやすい環境を維持するために、落ち葉や雑木を整理するなど、人の手による管理が行われる場合があります。
松茸は「何もしない山のほうがたくさん生える」という単純なものではありません。
松茸と共生する木や林床の環境など、さまざまな条件が関係しています。
松茸山の「権利を買う」「山を借りる」とは?
私には、子どものころに聞いた話としてひとつ記憶に残っていることがあります。
山の持ち主から、松茸が採れる山のある区画をその時期だけ借りるような形で、そこに生えた松茸を収穫できる仕組みがあったという話です。
地域や時代によって仕組みは異なりますが、松茸山では、一定期間の採取権を入札などによって決めたり、特定の人や団体が山を管理しながら松茸を採ったりする例があります。
山そのものを購入するというより、一定の区域で松茸を採る権利を得る、と考えると分かりやすい場合もあります。
私が昔聞いた話も、おそらくこうした仕組みに近いものだったのではないかと思います。
父の友人からもらっていた松茸も松茸山のものだった?
子どものころ、父の友人が松茸を持ってきてくださることがありました。
ただ、当時の私は子どもですから、「どこの山で採ったの?」などと詳しく聞いた記憶はありません。
今となっては父も亡くなっているので、詳しいことを確かめることもできません。
もしかすると、父の友人も松茸山の区画や採取する権利を得て、そこで採れた松茸を分けてくださっていたのかもしれません。
これはあくまで昔の記憶からの想像ですが、今の松茸の値段を考えると、本当にありがたいものをいただいていたのだと思います。
昔は松茸が今より身近だった?
「昔は松茸をもっと普通に食べていた」という話を聞くことがあります。
実際、日本ではかつて現在よりも多くの松茸が生産されていた時期がありました。
その後、松林を取り巻く環境の変化などによって国内の松茸生産量は大きく減少し、現在では国産松茸は希少な存在になっています。
だからこそ、昔の感覚を知っている世代と、現在の松茸の価格しか知らない世代では、松茸に対する印象も違うのかもしれません。
松茸が減ったのはなぜ?
国産松茸が減少した背景には、松茸が生育するアカマツ林の環境変化など、複数の要因が関係しています。
昔は山から薪や落ち葉などを生活のために利用することが多く、人が山へ入り、結果として林床が比較的すっきりした状態に保たれていました。
しかし、生活様式が変化して山の利用が少なくなると、落ち葉や腐植がたまり、植生も変化します。
また、松枯れなどの影響もあります。
松茸は生育環境の影響を受けやすいため、こうした山の変化も国産松茸の減少に関係していると考えられています。
松茸が生える山は手入れが必要?
松茸が発生する環境を守るため、松茸山では適切な管理が行われることがあります。
たとえば、林の中へ光が入りやすいように木を整理したり、地表に厚くたまった落ち葉などを取り除いたりする場合があります。
ただし、松茸が生える環境は山によって異なります。
単純に「落ち葉を全部取れば松茸が生える」というものではありません。
専門的な知識なしに山を触ればよいわけではなく、その土地の環境に合わせた管理が必要です。
松茸狩りは勝手に山へ入ってもいい?
松茸が生えそうな山を見つけても、勝手に入って採取してはいけません。
山林には所有者や管理者がいる場合があり、松茸の採取について権利が設定されていることもあります。
松茸狩りを楽しみたい場合は、一般向けに松茸狩りを実施している施設など、許可された場所を利用しましょう。
「山に自然に生えているものだから自由に採ってよい」と考えないことが大切です。
国産松茸と外国産松茸の違いは?
日本で販売される松茸には、国産だけでなく海外から輸入されたものもあります。
外国産だから松茸ではない、というわけではありません。
一方で、産地や種類、鮮度、輸送にかかる時間などによって、香りや食感の印象が異なることがあります。
| 比較 | 国産松茸 | 外国産松茸 |
|---|---|---|
| 産地 | 日本国内 | 海外 |
| 流通 | 国内で収穫後に流通 | 輸送・輸入を経て流通 |
| 価格 | 高価になりやすい | 国産より手頃な場合が多い |
| 香り・食感 | 鮮度や個体によって異なる | 産地や種類、鮮度などによって異なる |
「国産なら必ず香りが強い」「外国産なら香りが弱い」と一律に決めつけるより、一つひとつの状態を見ることが大切です。
外国産松茸はどこの国から来る?
日本では、中国や韓国をはじめ、海外のさまざまな地域から松茸や松茸として流通するきのこが輸入されています。
産地によって収穫時期が違うため、国産松茸とは異なる時期に店頭で見かけることもあります。
購入するときには、値段だけでなく原産国の表示を確認してみるとよいでしょう。
外国産松茸はおいしくない?
外国産だから「おいしくない」と決めつける必要はありません。
松茸の状態は、産地だけでなく鮮度や保存状態などにも左右されます。
国産松茸は高価でなかなか手が出ないけれど、秋に一度は松茸料理を楽しみたいという場合には、予算に合わせて外国産を選ぶ方法もあります。
松茸ご飯やお吸い物など、料理によって楽しむのもよいでしょう。
国産松茸と外国産松茸は香りが違う?
松茸は香りを楽しむ食材なので、産地による香りの違いが気になりますよね。
ただし、香りは産地だけで決まるものではありません。
収穫してから食べるまでの時間や保存状態、かさの開き具合などでも印象は変わります。
松茸の香りは時間とともに変化するため、購入後は適切に保存し、できるだけよい状態で食べることが大切です。
国産松茸を選ぶときのポイント
高価な国産松茸を買うなら、できるだけ状態のよいものを選びたいですよね。
購入するときには、軸やかさの状態、香りなどを確認します。
軸に弾力があり、極端に乾燥していないものがひとつの目安です。
かさが開いていないものは身が締まり、歯ごたえを楽しみやすい傾向があります。
一方、少しかさが開いたものにも香りを楽しめる魅力があります。
大きい松茸ほど高級なの?
松茸の値段は、単純に大きさだけで決まるわけではありません。
産地、形、かさの開き具合、鮮度、その年の収穫量など、さまざまな条件によって価格が変わります。
見栄えのよい松茸は贈答用として高値になることがありますが、家庭で食べるなら形が多少不揃いなものを選ぶ方法もあります。
松茸ご飯など切って使う料理なら、形より香りや鮮度を重視する考え方もできます。
松茸の「つぼみ」と「開き」の違いは?
松茸は成長すると、かさが少しずつ開いていきます。
かさが閉じた若い状態は「つぼみ」などと呼ばれ、身が締まっているため歯ごたえを楽しみやすいのが特徴です。
かさが開いた松茸は見た目の評価が異なることがありますが、家庭料理では十分楽しめます。
松茸ご飯やお吸い物など、切って使う料理なら選択肢に入れてもよいでしょう。
高い国産松茸は何本買えばいい?
これは料理によって考えると分かりやすいです。
焼き松茸なら松茸そのものを食べるので、ある程度の量が欲しくなります。
一方、松茸ご飯やお吸い物なら、切って料理全体に香りを広げられます。
高価な松茸を家族で楽しみたいなら、「一本をどう分けるか」ではなく、少ない量でも香りを楽しめる料理を選ぶのもひとつの方法です。
松茸は高くても売れるのはなぜ?
松茸は単に「おいしいきのこ」というだけでなく、日本では秋を象徴する食材として特別な存在になっています。
旬が短く、収穫量も限られ、人工的な大量生産も難しい。
さらに、独特の香りを楽しむ文化や贈答品としての需要もあります。
こうしたさまざまな要素が重なり、国産松茸には高い価値が付いています。
昔も松茸は高級品だった?
松茸は昔から珍重されてきた食材ですが、現在とまったく同じ感覚で高級品だったとは限りません。
国内で現在より多く採れていた時代には、地域によっては今より身近な秋の味覚だったと考えられます。
私の子どものころの記憶も、少しそれを感じさせます。
父の友人が松茸を持ってきてくださることがあり、子どもの私は、それがどれほど高価なものなのか深く考えていませんでした。
今なら「そんなものをいただいていいの?」と思ってしまいそうです(笑)。
今では松茸の値段を見るだけになってしまった(笑)
大人になった今、国産松茸を店頭で見かけると、まず値段を見てしまいます。
そして、わが家の普段の食卓用としては「これはちょっと……」となることがほとんどです。
子どものころには父の友人からいただいたものを食べていたのに、今では松茸風味のお吸い物で香りを楽しむ。
ずいぶん変わったものです(笑)。
でも、だからこそ国産松茸を見ると、「秋の特別な食べ物」という感じがします。
松茸の値段には自然相手の難しさも含まれている
国産松茸の値段だけを見ると、「きのこなのに高すぎる」と感じてしまいます。
しかし、その背景を知ると少し見方が変わります。
松茸は工場で一年中安定して作れるものではありません。
松の根と共生し、適した山の環境があり、気温や雨などの条件が重なって初めて地上に姿を現します。
さらに、人が山へ入って探し、ひとつずつ収穫します。
その年にどれだけ採れるかも自然次第です。
国産松茸の価格には、単なる「ブランド料」だけではなく、こうした希少性や収穫の難しさも関係しています。
国産松茸が手に入ったら大切に食べたい
普段はなかなか買えない国産松茸だからこそ、いただいたり、思い切って購入したりしたときには、おいしく食べたいものです。
松茸は香りが大切なので、手に入れたまま何日も冷蔵庫へ放置するのはもったいありません。
また、土が付いているからといって水に長く浸けたり、ゴシゴシ洗ったりするのも避けたいところです。
せっかくの松茸なら、香りと食感をできるだけ生かして味わいたいですね。
松茸の下処理はどうする?
松茸が手に入ったら、まず気になるのが下処理です。
高価な食材なので、「洗って香りが飛んだらどうしよう」「どこまで切っていいの?」と迷いますよね。
松茸は、しいたけやしめじのようにざぶざぶ水洗いするというより、表面の土や汚れをできるだけやさしく落として使います。
香りと食感を生かすためにも、必要以上に水へ浸けないことがポイントです。
松茸は洗う?洗わない?
「松茸は洗わないほうがいい」と聞いたことがある人もいるでしょう。
ただし、天然の松茸には土や砂などが付いていることがあります。
まったく汚れを落とさず食べるという意味ではありません。
基本的には、かたく絞った布やキッチンペーパーなどで表面の汚れをやさしく拭き取ります。
土が落ちにくい部分がある場合は、少量の水で手早く洗い、すぐに水分を拭き取る方法もあります。
水に長時間浸けてしまうと、松茸らしい香りや食感を損ないやすくなるため避けましょう。
松茸の土はどうやって落とす?

松茸の軸やかさには、土や細かな砂が付着していることがあります。
まずは乾いた状態で、やわらかい布やキッチンペーパーを使って表面をやさしく拭きます。
細かい部分の土が気になる場合は、清潔な刷毛ややわらかいブラシを使う方法もあります。
強くこすると表面を傷つけることがあるため、力を入れすぎないようにしましょう。
松茸の石づきはどこまで切る?
松茸の根元には、土が付いた硬い部分があります。
この部分をすべて大きく切り落としてしまうと、せっかくの松茸を無駄にしてしまいます。
根元の硬くて汚れている部分だけを、鉛筆を削るように薄くそぎ落とすイメージで処理すると無駄が少なくなります。
軸の部分は食べられるので、必要以上に切り落とさないようにしましょう。
松茸のかさの内側も洗う?
かさが開いた松茸では、内側に汚れが入り込んでいることがあります。
その場合も、まずはやさしく拭き取るのが基本です。
どうしても汚れが取れない場合は、短時間だけ水を使い、その後すぐに水分を拭き取りましょう。
松茸は香りが大きな魅力なので、下処理に時間をかけすぎないことも大切です。
松茸は手で裂く?包丁で切る?
松茸は料理によって切り方を変えます。
焼き松茸なら、手で縦に裂く方法があります。
手で裂くと断面が不規則になり、香りや食感を楽しみやすくなります。
松茸ご飯やお吸い物など、形をそろえたい料理では包丁で薄切りにしても問題ありません。
焼き松茸のおいしい食べ方

松茸そのものの香りと食感を楽しみたいなら、焼き松茸は定番です。
下処理した松茸を手で食べやすい大きさに裂くか、縦に切ります。
焼き網やグリルなどで、焦がしすぎないように加熱します。
松茸は火を通しすぎると水分が抜けてしまうため、香りが立ち、しんなりしてきたところを目安にします。
焼き松茸はどちらから焼く?
松茸を焼く場合は、かさと軸の厚さが違うため、火の当たり方を見ながら焼くことが大切です。
一律に何分と決めるより、松茸の大きさや厚みに合わせて調整しましょう。
弱すぎる火で長く焼くより、香りを逃がしすぎないように手早く仕上げる意識が大切です。
焼き松茸には何を付ける?
松茸の香りを生かすなら、味付けはシンプルがおすすめです。
- 塩を少し
- すだち
- かぼす
- 醤油をほんの少し
最初から濃い味を付けるより、まずはそのまま一口食べてから、好みで調味料を加えると松茸の香りを感じやすくなります。
松茸ご飯の作り方

家庭で松茸を楽しむなら、松茸ご飯は作りやすい料理です。
少ない松茸でも、ご飯全体に香りが広がるため、家族で分けて食べやすいのが魅力です。
基本的には、お米とだし、薄口醤油や酒などで薄めに味を付け、切った松茸を加えて炊きます。
松茸の香りを主役にしたいので、調味料を入れすぎないことがポイントです。
松茸ご飯は具を増やしすぎないほうがいい?
松茸ご飯に油揚げや鶏肉などを加えるレシピもあります。
ただし、具材を増やすほど全体の味が強くなり、松茸の香りが分かりにくくなることもあります。
松茸を主役にしたい場合は、具材を増やしすぎずシンプルに炊く方法が向いています。
松茸ご飯はだしを濃くしすぎない
だしをしっかり利かせればおいしくなりそうですが、松茸ご飯では強すぎるだしが松茸の香りを隠してしまうことがあります。
薄めのだしと控えめな調味料で炊き、松茸そのものの香りが分かる程度に仕上げるとよいでしょう。
松茸ご飯は冷めてもおいしい?
松茸ご飯は冷めても食べられますが、炊きたてのほうが香りを感じやすいです。
時間が経つほど松茸の香りは弱くなっていくため、できれば炊き上がってから早めに食べるのがおすすめです。
松茸のお吸い物の作り方

松茸のお吸い物は、香りを楽しみやすい料理です。
だしを薄めに整え、松茸を加えて火を通します。
三つ葉やすだちなどを添えると、彩りと香りが加わります。
松茸の香りを生かすため、醤油を入れすぎず、だしの色も薄く仕上げると上品な味になります。
お吸い物はふた付きの器で出すと香りを楽しめる
松茸のお吸い物は、ふた付きのお椀を使うと、ふたを開けた瞬間に香りを感じやすくなります。
松茸料理は味だけでなく、香りを楽しむ料理でもあります。
食卓に出す直前までふたをしておくと、香りを閉じ込めやすくなります。
土瓶蒸しとはどんな料理?

土瓶蒸しは、松茸を使った代表的な日本料理です。
土瓶の中に松茸や鶏肉、白身魚、えび、銀杏などを入れ、だしとともに蒸します。
具材を食べるだけでなく、松茸の香りが移っただしを楽しむのが大きな魅力です。
土瓶蒸しの正しい食べ方は?
土瓶蒸しには、注ぎ口と小さなお猪口のような器が付いていることがあります。
まずはだしを器に注いで香りと味を楽しみ、その後、松茸やほかの具材を食べる方法があります。
すだちなどの柑橘が添えられている場合は、最初から全部搾るのではなく、途中で加えて味の変化を楽しむとよいでしょう。
松茸を天ぷらにしてもおいしい

松茸は天ぷらにする方法もあります。
衣を薄めに付けて揚げると、香りと食感を楽しめます。
ただし、衣を厚くすると松茸の香りが分かりにくくなるため、松茸を主役にするなら薄衣がおすすめです。
塩を少し付けて食べると、シンプルに楽しめます。
松茸はすき焼きにも合う

松茸をすき焼きに加える食べ方もあります。
牛肉や割り下の旨みと松茸の香りが合わさり、ぜいたくな一品になります。
ただし、味の濃い割り下で長く煮ると松茸の香りが弱くなりやすいため、仕上げに近いタイミングで加える方法があります。
松茸の茶碗蒸しもおすすめ

松茸は茶碗蒸しにもよく合います。
卵液そのものの味が比較的やさしいため、松茸の香りを生かしやすい料理です。
鶏肉やえび、銀杏などを少量加えれば、秋らしい茶碗蒸しになります。
松茸の香りを逃さないためのポイント
松茸料理をおいしく作るためには、香りを生かすことが大切です。
意識したいポイントは次のとおりです。
- 水に長く浸けない
- 下処理は手早く行う
- 濃い味付けにしすぎない
- 加熱しすぎない
- できるだけ早めに食べる
松茸は香りが特徴の食材なので、手をかけすぎるより、シンプルに調理するほうが魅力を感じやすいことがあります。
松茸は加熱しすぎるとどうなる?
松茸を長時間加熱すると、水分が抜けて食感が硬くなったり、香りが弱くなったりすることがあります。
特に焼き松茸では、焦げ目を付けようとして焼きすぎないよう注意しましょう。
料理によって必要な加熱時間は異なりますが、「しっかり火を通そう」と必要以上に加熱し続けないことが大切です。
松茸に合う調味料は?
松茸は、濃いタレよりもシンプルな調味料が合います。
塩、薄口醤油、酒、だし、すだちなどを少量使うと、松茸の香りを邪魔しにくくなります。
料理によってはバターなどを合わせる方法もありますが、松茸本来の香りを楽しみたいなら和風のシンプルな味付けがおすすめです。
国産松茸が少ししかないときは何を作る?
高価な国産松茸が一本だけ手に入った場合、「何に使えば一番楽しめる?」と迷いますよね。
香りと食感をそのまま楽しみたいなら焼き松茸。
家族みんなで分けたいなら松茸ご飯。
少量でも香りを楽しみたいならお吸い物。
このように、目的によって料理を選ぶと無駄なく楽しめます。
松茸一本でも家族で楽しむなら松茸ご飯が便利
松茸を一本そのまま焼くと、一人分としては満足感がありますが、家族で分けるとなると量が少なく感じることがあります。
その点、松茸ご飯なら薄切りにした松茸をご飯全体に広げられます。
少ない松茸でも香りを家族で共有できるので、「せっかくならみんなで食べたい」という家庭には向いています。
松茸料理はシンプルなほうがぜいたくに感じる
高価な食材が手に入ると、いろいろな材料を足して豪華にしたくなります。
でも松茸の場合は、むしろ引き算の料理のほうが魅力を感じやすいことがあります。
焼いて塩を少し。
だしの効いたお吸い物に少量。
薄味のご飯に炊き込む。
それくらいシンプルなほうが、松茸らしい香りを楽しめます。
高い松茸ほど失敗したくない
わが家では今や国産松茸など、なかなか気軽に買える食材ではありません。
だから、もし今いただくことがあれば、昔よりずっと緊張して調理すると思います(笑)。
子どものころは父の友人からいただいても、ここまで「香りを逃がさないように」などと考えていなかったはずです。
大人になって値段を知った今なら、石づきを切りすぎないようにして、水にも浸けすぎず、一番おいしく食べられる方法をかなり真剣に考えると思います。
本物の松茸を食べる機会が減ったからこそ香りが印象に残る
現在は本物の松茸を気軽に食べることはなく、松茸風味のお吸い物で秋の香りを楽しむことのほうが多くなりました(笑)。
それでも、松茸と聞けば、焼き松茸や松茸ご飯、お吸い物などを思い浮かべます。
松茸は大量に食べるというより、少ない量でも香りをじっくり楽しむ食材です。
もし国産松茸が手に入ったなら、難しい料理にするよりも、香りと歯ごたえを生かせるシンプルな食べ方で楽しみたいですね。
松茸の保存方法は?
松茸が手に入ったものの、すぐに食べられないこともありますよね。
松茸は香りが大きな魅力なので、基本的には長期間保存するより、できるだけ新鮮なうちに食べるのがおすすめです。
すぐに調理できない場合は、乾燥や余分な水分を防ぎながら冷蔵保存します。
高価な松茸だからこそ、「もったいないから取っておこう」と長く置いてしまいたくなりますが、香りを楽しむなら早めに食べることを優先しましょう。
松茸は常温保存できる?
松茸を購入したり、いただいたりしたら、長時間常温に置いておくのはおすすめできません。
松茸も生鮮食品です。
特に室温が高い時期は傷みやすくなるため、すぐに食べない場合は冷蔵庫へ入れましょう。
秋だからといって室内が必ず涼しいとは限りません。
保存するときは、その日の気温や室温にも注意してください。
松茸を冷蔵保存する方法
松茸を冷蔵するときは、まず表面に余分な水分が付いていないか確認します。
キッチンペーパーなどで包み、さらに保存袋や容器へ入れて冷蔵庫で保存すると、乾燥や余分な湿気を防ぎやすくなります。
ただし、キッチンペーパーが湿ったままになっている場合は交換しましょう。
松茸は保存するほど香りや食感が変化していくため、「冷蔵庫へ入れたから安心」と何日も忘れないことが大切です。
松茸は洗ってから保存する?
すぐに調理しない松茸は、必要以上に水で洗ってから保存しないほうが扱いやすいです。
水分が付いた状態で保存すると傷みやすくなることがあります。
大きな土や汚れを軽く落とす程度にして、本格的な下処理は調理する直前に行う方法があります。
すでに水で洗った場合は、表面の水分をしっかり拭き取ってから保存しましょう。
松茸は冷凍保存できる?
すぐに食べられない場合は、松茸を冷凍する方法もあります。
ただし、冷凍すると生の松茸とまったく同じ食感になるわけではありません。
解凍によって水分が出て食感が変わることもあるため、冷凍した松茸は松茸ご飯やお吸い物など、加熱する料理に使いやすいでしょう。
松茸を冷凍する方法
冷凍する場合は、土や汚れを落として石づきを処理し、表面の水分をしっかり拭き取ります。
一本ずつラップで包むか、料理に使いやすい大きさに切ってから包み、冷凍用保存袋へ入れて冷凍します。
できるだけ空気に触れないようにして保存するのがポイントです。
保存袋には冷凍した日付を書いておくと、いつ冷凍したものか分からなくなるのを防げます。
冷凍松茸は解凍してから使う?
冷凍した松茸は、完全に解凍すると水分が出て食感が変わりやすくなります。
料理によっては、凍ったまま、または半解凍の状態で切って加熱調理する方法があります。
松茸ご飯や汁物などに使う場合も、必要以上に室温へ放置して解凍しないようにしましょう。
冷凍した松茸はいつまで食べられる?
家庭で冷凍した食品は、冷凍している間ずっと品質が変わらないわけではありません。
松茸も時間が経つにつれて香りや食感が変化していきます。
「冷凍なら○か月絶対大丈夫」と考えるのではなく、できるだけ早めに使い切るのがおすすめです。
市販の冷凍松茸については、商品に表示されている保存方法や期限に従ってください。
松茸が傷んでいるとどうなる?
保存していた松茸を食べようとしたとき、「これ、まだ食べられる?」と迷うことがあります。
松茸に限らず、生鮮食品は保存状態によって傷み方が変わるため、見た目だけで絶対に判断できるとは限りません。
異常なぬめりが強い、崩れるほど軟らかくなっている、普段とは違う不快なにおいがするなど、明らかな異変がある場合は食べないほうが安心です。
少しでも状態に不安がある場合は、「高かったからもったいない」と無理に食べないようにしましょう。
松茸に白いものが付いているけどカビ?
松茸の表面に白いものが見えると、「カビが生えた?」と心配になりますよね。
きのこには菌糸が見えることもあり、白いものがあるからといって、それだけでカビと断定することはできません。
一方で、保存中に別のカビが発生する可能性もあります。
白いものだけで判断せず、におい、ぬめり、変色、軟らかさなども含めて状態を確認してください。
判断できないほど状態が変化している場合は、無理に食べないことが大切です。
松茸に虫がいることはある?
天然の松茸には、虫が入り込んでいることがあります。
見た目はきれいでも、軸の中などに虫や虫食いの跡が見つかる場合があります。
これは自然の山で育つきのこならではのことでもあります。
購入するときに軸が極端に軟らかくなっていないか、穴が開いていないかなどを確認しておくとよいでしょう。
松茸に虫がいたら食べられない?
虫がいたからといって、松茸全体が必ず食べられないとは限りません。
ただし、虫食いの程度や松茸そのものの鮮度によって判断は変わります。
虫食いが一部分だけで、松茸自体に傷みが見られない場合は、状態を確認して虫食い部分を取り除き、十分に加熱して食べる方法があります。
一方、内部まで大きく傷んでいる、異臭や強いぬめりがあるなど状態が悪い場合は食べるのを避けましょう。
松茸の虫出しはどうする?
松茸に虫がいることが気になる場合、「虫出し」と呼ばれる処理をすることがあります。
薄い塩水などを利用する方法が知られていますが、松茸を長時間水に浸けると香りや食感に影響する可能性があります。
虫食いが気になる場合は、まず松茸を縦に切るなどして中の状態を確認するのもひとつの方法です。
虫出しをする場合も、必要以上に長く水へ浸けないようにしましょう。
松茸はどこで買える?
旬になると、スーパー、百貨店、青果店、産地の直売所などで松茸が販売されることがあります。
国産松茸は入荷量が少ない場合があり、いつでも並んでいるとは限りません。
通販で産地から取り寄せる方法もあります。
購入するときは、原産地や内容量、保存方法、発送方法などを確認して選びましょう。
松茸をもらったら最初にすることは?
松茸をいただいたら、まず状態を確認しましょう。
すぐに食べるなら、土や汚れをやさしく落として下処理を行います。
その日のうちに調理しない場合は、乾燥や湿気を防いで冷蔵保存します。
たくさんあって食べきれそうにない場合は、早いうちに冷凍を検討するのもひとつの方法です。
高価なものだからと大事に冷蔵庫へしまい込みすぎるより、おいしいうちに食べることを優先したいですね。
松茸についてよくある質問

松茸の旬はいつですか?
国産松茸は、一般的に9月~11月ごろが旬です。
ただし、産地や標高、その年の気温や雨などによって発生時期は変わります。
松茸はなぜ高いのですか?
人工的に安定して大量生産することが難しく、自然環境によって収穫量が大きく変わることが理由のひとつです。
収穫できる期間が限られ、山の中で探して採る必要があることや、国産松茸の需要が高いことなども価格に関係します。
松茸は洗わないほうがいいですか?
長時間水に浸けるのは避けたいですが、天然の松茸には土や砂が付いていることがあります。
基本は布やキッチンペーパーなどでやさしく汚れを落とし、必要な場合のみ少量の水で手早く洗って、すぐに水分を拭き取りましょう。
松茸は生で食べられますか?
基本的には加熱して食べることをおすすめします。
天然の松茸には土や汚れ、虫などが付いている可能性もあるため、焼く、炊く、蒸す、汁物にするなどして楽しみましょう。
松茸の一番おいしい食べ方は?
何を重視するかによって変わります。
松茸そのものの香りと食感を楽しみたいなら焼き松茸、家族で楽しみたいなら松茸ご飯、だしと一緒に香りを楽しみたいなら土瓶蒸しやお吸い物が向いています。
松茸のかさは開いていても食べられますか?
かさが開いた松茸も食べられます。
かさが閉じた若い松茸とは食感や香りの感じ方が異なることがありますが、松茸ご飯やお吸い物などにも利用できます。
国産松茸と外国産松茸は何が違いますか?
大きな違いは産地と流通経路です。
香りや食感については、原産地だけでなく種類、鮮度、収穫後の経過時間や保存状態などによっても変わります。
外国産だからおいしくない、と一律に判断する必要はありません。
松茸は冷凍できますか?
冷凍保存することはできます。
ただし、冷凍すると食感が変わることがあるため、松茸ご飯やお吸い物など加熱する料理に利用しやすいでしょう。
松茸は毎年同じ山に生えますか?
条件の合う場所で繰り返し発生することはありますが、毎年必ず同じ場所に同じ量が生えるとは限りません。
気温や雨量、山の環境などにも左右されます。
山で松茸を見つけたら採ってもいいですか?
勝手に採取してよいとは限りません。
山には所有者や管理者がいる場合があり、松茸を採取する権利が設定されていることもあります。
他人の山や管理地へ無断で入ったり、松茸を採ったりすることは避けましょう。
松茸は昔より遠い存在になったけれど、やっぱり特別な秋の味覚
松茸は、アカマツなどの根と共生しながら育つ、独特の香りを持ったきのこです。
国産松茸は主に秋に旬を迎えますが、人工的に安定して大量生産することが難しく、収穫量も自然条件に左右されます。
そのため希少性が高く、現在では気軽に買うにはなかなか勇気のいる高級食材になっています。
おいしい食べ方としては、焼き松茸、松茸ご飯、土瓶蒸し、お吸い物などが定番です。
どの料理でも共通しているのは、濃い味付けで食べるというより、松茸ならではの香りを大切にすることです。
子どものころには分からなかった松茸のありがたさ
私が子どものころには、父の友人が松茸を持ってきてくださることがありました。
当時は、山の持ち主から松茸が採れる区画を一定期間借りるような仕組みがあったと聞いた記憶もあります。
いただいていた松茸が実際にそうした山で採れたものだったのかは、今となっては分かりません。
ただ、現在の国産松茸の値段を見ると、「あのころは、ずいぶんぜいたくなものをいただいていたんだな」と改めて思います。
子どものころには、その価値がよく分かっていなかったのでしょうね。
わが家では今や松茸風味のお吸い物で秋を楽しむ(笑)
そんな昔とは違って、現在のわが家では国産松茸など高値でもってのほか(笑)。
スーパーで見かけても、「おいしそう」より先に値札を見てしまいます。
今では松茸風味のお吸い物を飲んで、松茸らしい香りを楽しむくらいになりました。
もちろん本物の国産松茸とは違いますが、それでもあの香りがすると、どことなく秋を感じます。
昔はいただいていたものが、大人になった今ではなかなか手が届かない。
そう考えると、松茸は味や香りだけでなく、昔の記憶まで一緒に思い出させてくれる食べ物なのかもしれません。
まとめ

松茸は、秋を代表する香り豊かなきのこです。
国産松茸の旬は一般的に9月~11月ごろですが、産地やその年の気候によって時期や収穫量は変わります。
人工的に安定して大量生産することが難しく、自然の山で採れる量も限られていることから、国産松茸は高価になりやすい食材です。
手に入った場合は、水に長く浸けずにやさしく下処理をして、焼き松茸、松茸ご飯、土瓶蒸し、お吸い物など、香りを生かせる料理で楽しみましょう。
すぐに食べない場合は適切に冷蔵し、長く保存したい場合は冷凍する方法もあります。ただし、松茸の魅力である香りを楽しむなら、できるだけ新鮮なうちに食べるのがおすすめです。
国産松茸はわが家にとっても、今ではなかなか手が出ない高級食材です。
それでも、子どものころに父の友人からいただいた松茸のことを思い出すと、秋の味覚には料理のおいしさだけではない思い出も残るものだなと思います。

